原型制作(32) スカルピー習作5
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スカルピーを購入したのは1月下旬。それから半年も経ってしまいました。
エポキシや針金など入れず、スカルピーだけで45mmのサイズのクーチャンを制作してみました。
かなり柔らかく、焼成してから削って整えることにしました。
師匠の工房で焼成。簡単に硬化しました。陶磁器に比べると楽チンですね。
昨年末に購入したマイクロナイフの試してみました。なかなかよいです。
エポキシでパテ埋めして磨いてから彩色したいと思います。
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みんなで記念撮影です。
この連載の1回目は1月27日ですから、ここまでで約3ヵ月の時間を要しています。
3ヵ月の間には、紙粘土を試してみたり、イッシーを作ってみたりしました。
師匠から様々なことを教えていただきましたが、その全てをここには書いていません。また、教わったことの全てができているわけでもないのです。
面白いことに、指摘されたことがその時点では正確に理解できておらず、最近胃の腑に落ちたりすることがあります。理解の進み方はデジタルのように0/1ではなく、積み重ねや溜めの時間が必要なこともあるようですね。なので、最近は楽しいです。
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師匠にいただいたヴァリエーションズに目と手足をつけてみました(右)。左はヴァリエーションズに入っていたもので見本として師匠がつくられたものです。
師匠のつくられた完成度の高いボディに手足をつけるのは畏れ多いのですが、いろいろ考えなければなりません。
目をアーモンド型にして少し吊り上げ、型のことなどすっかり忘れていて、左足のつま先を上げてしまいました
どうせなら腕にも動きをつけたほうがよかったかもしれません。
目や手足は大きいほうがよいですね。
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長い間、放っておいた習作1号が乾きかけていて、少し削って形を整えることにしました。
保湿のためにちょこちょこ触ってはいましたが、形をいじるのは2月1日以来、このブログに登場するのは2月24日以来です。
乾ききったあとにペーパーをかけてもいいのですが、ちょっと直す量が多いし、削るには堅いけど、今ならまだ粘土を追加することもできます。
頭の上の円盤をなるべく真円に近づけるよう、後ろ側をせっせと削ります。厚みが一様でないので、ひっくり返して削り、厚みを調整します。
右腕が少し筋肉がつき過ぎで太いので、左腕と同じ位にします。
あっ!
力の入れ過ぎか、右手がポロリと落ちました。どべをつくって接着します。ちょっと形も修正。
足が問題だ。でも、1号だから、あまり修正せずにこの形を残しておこうかとも思います。
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夜も更けた23時過ぎ、師匠の工房にお邪魔して、原型習作の講評をしていただきました。あまり酷いものを持っていくと、写真の右下の岩でグシャっと潰されてしまいます ![]()
いえ、師匠はそのような暴力的なことはなさりません。言葉できちんと明確に指導されます。岩は陶石キャラ・イッシーの作り方を教えていただいた際の教材であります。
さて、2号は胴体のラインはよいようですが、全体のバランスが拙いとのこと。全体のバランスのチェックは視線を変えて行うそうです。
1)手回しロクロの上で回転させて、おかしなところがないか見る。
2)斜め上から、正面から、というように視線を変えて見る。
3)少し離れるなど、距離を変えて見る。
自分の目ではおかしいところが見つからなくても、他人が見るとおかしい部分に気づくことがあるそうです。視線や距離を変えるというのは、それまでの自分の目を離れて他人の目を獲得するということでしょう。
自分はコタツに入って、作業をしていますから、つくっているときは手の先のつくっているものばかりを見ているので、常に視線と対象物への距離が固定されていることに気がつきました。今後はときどき視線や距離を変えてフォルムを確認することにします。
具体的な問題点は足です。腕にボリューム感があるのに、足がぺったんこ。元々足は大きくつくりがちだったので、2号では少し小さくしましたが、それでも平べったい形は同じです。
しかし、重要なのは平べったいことが悪いのではないということです。部分の効果を意図した上で、全体のバランスを考えたフォルムにしないといけないということなのです。
1号、2号とも最初のラフスケッチ、モデリングの流れを汲んで、そのフォルムを大きく変えずにつくってきましたが、現在ののっぽの形で作業を続けるべきか再考することにしました。キャラクターの魅力を追求していくと、もう少し丸い形にしたほうが愛嬌が出て魅力が増すからです。
しかし、ただ丸くすればよいというものではありません。美しい形には決まった比率があります。じつは、最初にいただいた8つのヴァリエーションズはそのことを考えるための教材だったそうです。そこで、まだこれと決めずに、ヴァリエーションズを使いながら、いろいろ考えていこうと思います。型の勉強はまだまだ先のようです。
師匠、今晩は諸々ご指導くださり、ありがとうございました。
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写真は原型の習作2号に針灸をしているところです。こうすると、粘土が早く乾燥するのです。
いや、そうではありません。原型制作のつぎに型をつくります。今回は前後に2つに分割するように型をつくりますので、その分割するラインを想定しておかないといけません。
型を原型から外すときにスムーズに外れるように、真上(もしくは真下)から見て、横幅がいちばん広い点を通るような線を想定してみます。CTスキャンの断面図を想像しますね。
今回は腕の部分や足の部分に出っ張りがありますので、横から見て縦の中心線からずらして分割する必要があります。
そこで、粘土がまだ柔らかいので、横幅がいちばん広い点の数箇所にピンを刺してみます(左の写真)。さらにピンを抜いて、側面から撮った写真の上に点をつなぐように赤いラインを引いてみました(右の写真)。
足のほうはあまりずらさなくてもよさそうですが、腕から手先はかなり前のほうにいきますね
そして、丸い手の先から胴体に戻るラインが急角度です。
大丈夫でしょうか。師匠に伺ってみましょう。
※ この記事が当ブログの100番目の記事でした。作業が伴うので10ヵ月かかりました。
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原型用の習作の1つ目がとりあえず終了しました。
修正モデルより下半身を(どこから下半身かわかりませんが・・・)、さらに絞りました。ちょっと壊れそうで怖いですね。
高さは96mm、幅は70mmです(焼上寸法 約80mm×58mm)。
左右の腕のいちばん外側になる点が位置が異なっています。左は手の部分ですが、右は腕の部分です。右腕が太くなってしまいました。右利きだからではありません。左右対称につくる技術がないからです。
頭の上の傘みたいなものも、やや後ろのほうが大きくなっています。真円につくる技術がないからです。
目がとても難しいです。
これが現時点での技術水準です。
つぎは、もう少し小さいものをつくってみようと思います。焼上寸法で高さ60mmくらいのものです。そうです、黄金招きパンダちゃんと同じ背の高さです。
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今回の原型制作には、新しい素材を試験的に使ってみることにしています。フィギュアの造形でよく使われているスーパー・スカルピーです。
今回はグレイ・スカルピーを適量入手しました。これは別の商品開発のために準備したものですが、要は素材としての性状や使い勝手を確認したいので、いろいろな形で試したいと思います。
スカルピーは米国のポリフォーム社製の塩化ビニル樹脂で、PVC(塩化ビニル)と可塑剤のフタル酸エステルが成分です。日本ではダイセルファインケム(株)が販売代理店をしています。
焼成のためのオーブン(タイマー、温度調節機能つき)が必要で、また、焼成時は換気に充分注意する必要があります。
グレイ・スカルピーの国内単価は454gで2千円くらいですので、粘土の単価とは大きな差があります。したがって、じっさいの製造現場では原価の面で合わないということです。
今回の作業で最初にスカルピーを使わず、従来通り粘土で原型をつくるのも、ひとつには標準的な作業工程を学ぶため、もうひとつはコスト面の問題があるためです。
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師匠につくっていただいた原型の参考見本です。つくりかたを見せるための言わば教育用です。恐縮です。
この見本は適当につくられたと仰る割りに 85mm と、ほぼ目標の数値に近い大きさです。腕の角度が修正されて少し下がっていますね。
モデリング・ソフトで形状を修正して、この見本を参考にしながら、焼上寸法 80mm の1.2倍の 96mm の原型を作成します。師匠の見本ですと、焼上寸法は約 71mm で、この大きさも捨てがたいものがあります。小さくて、きれいで、かわいいものがよいのです。
原型をつくるときの注意事項としては、師匠いわく、
見本を見ながらつくってはいけない
ということでした。
見本を渡しておいて言行が矛盾しているようですが、見本を見ながらつくるといいものができないのだそうです。いいものというのは、人のこころを打つものです。見本を一度自分なりに消化して、それからつくることが大切なのです。
また、目、腕、足など左右対称の形状が多いのですが、たいがい左右同じものはできないので、ひとつの方策として粘土の重さを量っておくとよいということでした。分量が同じになるので、同じような大きさにしやすいということです。
この参考見本の作成では、胴体と足との接触部分の空間が鋭角になるので、型に尖った形状になる部分が出てきて、うまくないということがわかりました。この部分は粘土を埋めて、緩やかな形状にすることになりそうです。
新旧のモデルを並べて記念撮影をしました。
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1.形状イメージとソフトの利点
何か、ものをつくるときにはイメージを図にします。例えば、轆轤教室では方眼紙に実寸で断面図を描き、それを頭のなかで回転させて挽くラインをイメージしました。
もう使わないことばになってしまいましたが、青写真ですね。
今回は、最初はクロッキー帳に描いていましたが、別件で必要に迫られて、モデリング・ソフト(Rhinoceros)の使い方を勉強し始めたので、それを使って描いてみました。
モデリング・ソフトでは、機械的に作図ができ、直線、曲線、曲面をかなり正確に、しかも手軽に描くことが可能です。色を変えてみたり、モデルの形状をデータ化しておくことでシミュレーションに利用できたり、と便利な機能がたくさんあります。
原型・型づくりにおけるモデリング・ソフトの利点は、描いた図面から実物の形状を確認しやすくなったり、形状を画面上で回転させ、いろいろな角度から確認できることだそうです。これにより、型の割り方を原型を制作する前から検討することができます。
また、図面を実寸で印刷して、原型の形状を確認する道具をつくることもできます。
2.描くこととつくることの距離
しかし、どのような面や線で構成するかは、じっさいに物体としてつくるときのことを考慮して、描く必要があります。
描くこととつくることは違う作業です。作家は1人でそれを行うことが多いと思いますが、焼き物に限らず、多くのものづくりの現場では分業が主流です。
そこで、つくる工程を知らないと、つくりづらい形状を描いてしまうことがあります。その形状に意味があればよいのですが、意図せずそうなっていることも多いと思います。
趣味でなく、産業としてものづくりを行う場合は歩留りの高さが利益率に反映しますので、加工精度の出しやすさと審美的な価値を両立させる必要があるでしょう。
さて、焼き物の粘度は乾燥や焼成で縮みますので、焼上寸法の約1.2倍の大きさで最初の原型をつくります。これは手でこねて一からつくっていく場合もあれば、轆轤で成形する場合もあります。
この際に問題になるのは、造形物の形状と割(型の割り方)です。
原型を一体型にして2つの型でつくるのか、3つの型でつくるのか。原型を一体としてではなく分割し部品化して、個々の部品の型をつくるのか、そして、それらの部品用の型をどのように分割するのか。
つくりたいものの形状を決めるときに、複雑な形状を選ぶと型をつくる手間が多くなりますし、調整の手間が増えます。そこで、なるべく単純化したいわけですが、そうすると、形状に制約が出てきます。
3.モデリングと原型づくりの繰り返し
トウキ師匠からは、まず最初に描いた原型の形状を粘土でつくるように勧められました。そこには上で述べたような問題に対する配慮があったわけです。
たしかにモデリング・ソフトで描いていても、これ、じっさいにつくれるのだろうかという不安があって、そのことがいちばん質問したいことでした。
工房を訪ねると、師匠はすでに胴体部分の形状を轆轤で複数、手でもこさえ始めておられました。
じっさいに粘土で一度つくることで、割やバランスを確認するのがよいということでした。じっさいにつくりかたを見せていただきました。目の前でどんどん形ができていきます。
例えば、自分でデザインしたものは腕が前に伸びた格好で多少動きが感じられるのですが、割を考えると少し下に下げておいたほうが型から原型を外しやすくなるのです。
また、重心なども重要です。今回は足の底の部分が広いので、まず倒れることはありませんが、前傾姿勢にしたほうが雰囲気が出る場合もありますし、いろいろ試す必要があるとのことでした。
ですので、最初に描いた形状に固執することなく、何度となく変更を加えることになります。ただし、師匠いわく、それでも、
最初のイメージは大切にしたほうがよい
ということでした。
最初のイメージは制作者から滲み出てきたものですし、いろいろ変更を加えていくと混乱することもあり、立ち戻る場所としても重要なのだそうです。
というわけで、1時間半でしたが随分と認識が改まりました。今後はとくに腕の角度など少し形状変更してから、原型づくりに進むことします。こういうときにソフトでつくってあると便利ですね。
形状を修正してから、師匠から分けていただいた粘土で原型をつくってみましょう。
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いよいよ原型制作を始めます。
とは言っても、全くの素人ですので、日頃お世話になっているヒロ・トウキ先生の工房にお邪魔し、指導していただくことになりました。
師匠、改めてよろしくお願いいたします。
型をつくるということは、はなから一品物ではなく、量産を意識しているわけです。そうなのです、同じものをつくるということは、まさに産業技術なのです。
この点がいままでこのブログで紹介してきた勉強の内容と一線を画すところであり、トウキ師匠の工房で勉強すべきことなのです。
すなわち、産業としての焼き物の世界です。
うわっ、自分で書いていて、何だか、緊張してきました ![]()
さて、課題は Rhinoceros によるモデリングの自習で自主課題として描いたものです。これは某創作チームでは、******009 と名づけられております。
胴体部分の焼き上がりの寸法は高さ80mm、幅54mm。
トウキ 師匠は、すでに轆轤で様々なラインの胴体部分をつくりだし、イメージアップされていました。はやっ!
ご多忙のなか、たいへん恐縮します。感謝であります。
初日の今日は、焼き上がりのサイズの1.2倍に印刷した図(写真上)と、ラインを合せる型紙を作って伺いました。
土は焼成したり、型をつくる段階で縮むので、じっさいの寸法よりも大きめにつくっておかなければなりません。以前、通った陶芸教室でもみな小さくなってしまいました ![]()
型の割り方の部分で問題が出そうだとは予想していましたが、それだけでなく、現時点ですでに様々な問題があることがわかりました。まだ、作業工程全体が見えていませんが、きっと師匠の目から見るともっとたくさんあるのでしょう。
まずは、指摘していただいたそれらの問題について理解した範囲で説明しないといけません。初日の1時間半だけでも、たくさんのことがわかりましたので、少しずつ書くことにしましょう。
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